人類社会を滅ぼすタバコの害毒

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受動喫煙対策が世界の先進国でどんどん進み、日本でも話題です。「肺がんになるから、たばこをやめたほうがいい」と、医師がいうと、喫煙者がしばしば言うのが、「わたしのおじいさんはヘビースモーカーだったけど、長生きした」という反論です。

あらゆる癌の発生にタバコが関係している

疫学データとして人を集団で観察した場合に出てくる結論と、個人の運命、狭い範囲の個人やその個体で観察した体験とが異なる結果になることはありえます。しかしそれは例外を観察して、それをすべてにあてはめるのと同じ過ちなのです。女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは、遺伝子検査で、がん抑制遺伝子「BRCA1」に生まれつき変異を持っていました。つまり、「遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)」としての治療つまり乳がん予防のため両乳房切除し、卵巣癌に将来かかるリスクを排除するため卵巣も、すべて切除しました。彼女のこの行動の背景には、アンジェリーナさんの母親は若くして乳がんで亡くなったという体験があります。アンジェリーナさんは、遺伝子検査で自分も同じ病気になる可能性があるとわかり、行動したのです。このような遺伝に関連した癌と、喫煙など環境に関連した癌とがあります。病気は体質などの「遺伝要因」で起こるものと生活環境などの「環境要因」で起こるものがあるのです。肺癌、乳癌などあらゆる癌は、この二つの要因をどちらも持っています。喫煙に関連する乳癌や肺癌は「環境要因」で発生するということです。

禁煙すれば健康リスクは減る

環境要因の代表はタバコです。タバコの煙には5000種類以上の物質が含まれます。その中には、遺伝子に変化を与える変異原と呼ばれる200種類以上の物質が含まれています。タバコの煙を吸えば遺伝子に変異が生じて、細胞が癌化するのです。病気の発生は、環境要因だけで病気になる人もいれば、遺伝要因だけで病気になる人もいます。また、環境要因と遺伝要因の複合で病気になる人もいるのです。そして、なかには喫煙などの環境要因に強い抵抗力を持つ遺伝要因を持っている人もいるのです。このような人はタバコを吸っていてもなかなか肺がんにならないこともあります。その反対に、タバコを吸わない非喫煙者なのに、遺伝要因のために肺がんになる人もいるのです。はっきりしていることは、喫煙者は肺がんリスクが5.5倍もあるということです。人類社会からタバコが消滅すれば、肺がん患者は約6分の1になるのです。もし、すべての人が禁煙すれば肺癌のリスクを6分の1にできるのです。

母親でありながら喫煙する愚行

母親でありながら喫煙がやめられない女性も多いです。このような女性はなぜ、タバコをやめようとしないのでしょうか。母親になることは、赤ちゃんがお腹に宿った時から始まりますが、妊娠中の母親の喫煙は、赤ちゃんの脳や心臓に重大な欠陥を起こすことが世界的な研究で明らかになっています。妊娠中に喫煙していると、流産しやすいことはよく知られていますが、そのような早期流産を免れたとしても、低出生体重児として生まれてくる率が高いのです。タバコを吸う母親の元に生まれるというだけで、生まれながらに未熟児のハンディを背負わされる子の不運、不幸について、喫煙する母親は考えたことがあるのでしょうか。妊娠しているにもかかわらず喫煙し続ける母親の多くは、タバコの有害性について無知なのです。これは小学校や中学校そして高校で教えられていないということです。保健体育の授業で真っ先に子供に教えるべきことは、タバコの有害性についての知識であるべきなのです。

タバコは胎児を害する猛毒

妊娠してもタバコをやめない女性は、一度か二度、タバコの有害性を聞いたぐらいでは、深く認識せず、聞き流す人たちなのです。このタイプの人たちには、繰り返し繰り返し、タバコの有害性について、そして、禁煙の大切さについて、教え込む必要があるのです。このような女性たちはおそらくは家庭環境において、親も喫煙者であることが多く、家庭の中に喫煙が当たり前の雰囲気がある中で成長してきているのです。その悪い生き方を改めさせるには、学校で何十回もタバコの有害性と禁煙することの重大性を繰り返し、話してきかせ、理解を深めさせることが大切なのです。もし、無事に出産できて、幸いに子供が無事に育ったとしても、このタイプの母親は子供の成長する過程でも喫煙して過ごします。その結果、子どもは早くから呼吸器疾患にかかるようになり、肺炎や気管支炎に繰り返しかかるようになり、小児科を何度も受診するような育ち方になるのです。また、呼吸器系の病気だけではありません。妊娠中からタバコの有害な煙を吸い込み、0歳でも1歳でもそのまま、タバコの煙を副流煙として吸い込むことで、発達障害になっていくのです。イギリスでの大規模な調査で、喫煙者である母親から、発達障害児が生まれやすくなることが判明しています。学習障害などのいわゆる学校のお勉強ができない子が生まれ育つ最大の原因が母親の喫煙なのです。

少子化解消には禁煙教育の徹底が有効

日本の国の少子化を解消し、優秀で健康な日本人を増やして医療費増大を食い止めるには、まず禁煙教育を徹底し女性の禁煙を促進しなければなりません。また、すべての飲食店を完全に禁煙にすべきです。狭い空間しかない飲食店は禁煙にしなくてもよいという抜け道がまだ今の法律には残されていますが、そのような狭い空間の飲食店こそ、若い女性が働いていることも多いのです。それらの女性がタバコの有害な煙の被害を受けてしまうことをまず防止すべきです。完全禁煙に抵抗した議員たちは大いに反省すべきです。国益を損なうような抜け道をこしらえて恥を知るべきなのです。母親のタバコにより、子どもは脳が破壊され、発達障害となり、心身が未熟なまま生まれてしまいます。

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